プロップファームから報酬を受け取った場合、会社員でも確定申告が必要になることがあります。
判断するときは「入金額」ではなく、収入から必要経費を差し引いた所得金額、ほかの所得、給与の状況などを確認します。プロップ報酬が必ず雑所得・必ず事業所得と一律に決まるわけではないため、この記事では一般的な整理方法に絞って解説します。
プロップファームで報酬を受け取り始めると、次に気になるのが「確定申告は必要なのか」という点です。
特に会社員として働きながらプロップファームに取り組んでいる場合、年末調整だけで終わるのか、副業分を別途申告する必要があるのか分かりにくいでしょう。
ここでは、国税庁の公開情報を基に、副業トレーダーが確認しておきたいポイントを整理します。所得区分などは個別事情で変わるため、最終判断は税理士・税務署等にも確認してください。
- 会社員でも給与以外の所得が一定額を超えると確定申告が必要になる場合がある
- 「20万円」は収入額ではなく、原則として必要経費を差し引いた後の所得金額を見る
- プロップ報酬の所得区分は取引実態・継続性などで判断が変わり得る
- 報酬、参加費、ツール代、決済履歴を最初から記録しておくと申告時に整理しやすい
会社員でもプロップ報酬があれば確定申告が必要になることがある
給与を1か所から受け、給与の全額が源泉徴収の対象で年末調整済み、給与収入2,000万円以下などの条件では、給与所得・退職所得を除く所得金額の合計が20万円以下なら、原則として所得税の確定申告を要しない場合があります。20万円は売上や入金額そのものではなく所得金額の合計で判断します。ほかに申告が必要となる事情がある場合は別です。
還付申告する場合:医療費控除などで確定申告をするなら、この20万円以下の所得も併せて申告する必要があります。所得税の申告が不要でも、住民税は居住自治体に別途確認してください。
制度確認:2026年10月28日。国税庁No.1900、国税庁・還付申告時のQ&A。
ここで重要なのは、単純な入金額だけではなく所得金額を見ることです。収入を得るために必要な費用が必要経費として認められる場合は、その分を考慮して所得を計算します。
「20万円以下なら何もしなくていい」とは限らない
所得税の確定申告が不要となるケースでも、住民税の申告など別の手続きが関係する場合があります。居住地や所得状況によって扱いが異なるため、必要に応じて自治体へ確認してください。
また、医療費控除など別の理由で確定申告を行う場合は、副業所得も含めて申告が必要になることがあります。
プロップ報酬は何所得になる?
プロップファームの報酬について「必ず雑所得」「必ず事業所得」と一律に断定するのは適切ではありません。
営利性、継続性、規模、帳簿・記録、業務としての実態などによって判断が変わり得ます。継続的に報酬を受け取るようになった場合は、収入と支出を記録したうえで、必要に応じて税務署や税理士へ確認するのが安全です。
必要経費として検討できる支出の考え方
国税庁は、事業所得・不動産所得・雑所得の計算上、総収入金額を得るために直接要した費用や、その年に生じた業務上の費用を必要経費に算入できると説明しています。
プロップ活動では、実態に応じて次のような支出が検討対象になります。
- プロップファームの参加費・再挑戦費用
- TradingViewなど分析ツールの利用料
- 業務用VPS
- 記録・分析ソフト
- 業務に直接必要な教材・資料
一方、私用と業務用が混在する支出は、全額をそのまま必要経費にできるとは限りません。

確定申告に備えて残しておきたい記録
- プロップ会社からの報酬受取履歴
- 銀行・決済サービスの入金履歴
- 参加費・リセット費等の請求メール
- クレジットカード明細
- TradingViewやVPS等の契約・支払履歴
- 返金があった場合の記録
海外サービスは日本式の領収書が発行されないこともあるため、請求メールや決済画面、カード明細を保存しておくと後で整理しやすくなります。
税率は一律ではない
所得税は課税所得に応じて税率が変わる累進課税です。国税庁の2026年時点の案内では、分離課税を除く所得税率は5%〜45%の7段階です。
実際の納税額は本業の給与、各種所得、所得控除などによって変わるため、「プロップ報酬の○%を払えば終わり」と単純には計算できません。
副業が増えてきたら会計ソフトで整理すると楽
プロップファームだけでなく、ブログ、アフィリエイト、物販など複数の副業収入がある場合、Excelだけで年間の収支を整理するのは徐々に大変になります。
早い段階から会計ソフトに記録を集めておけば、申告時期に1年分のカード明細やメールを掘り返す負担を減らせます。
よくある質問
プロップ報酬が20万円を超えたら必ず確定申告ですか?
給与の受け取り方や他の所得、控除などによって異なります。国税庁の要件を確認し、判断に迷う場合は税務署等へ確認してください。
20万円は報酬の受取額ですか?
一般に確認するのは「所得金額」で、収入額と同じとは限りません。必要経費として認められる費用がある場合は、その費用を考慮して計算します。
海外プロップファームでも税金は関係しますか?
海外サービスだから日本での申告を考えなくていい、ということにはなりません。日本の居住者としてどの所得を申告する必要があるか確認してください。
住民税はどうなりますか?
所得税の確定申告要否とは別に、住民税の手続きが関係する場合があります。居住自治体へ確認してください。
あわせて読みたい
まとめ
プロップファームで報酬を受け取ったら、早い段階から「収入」「必要経費」「証拠資料」を整理しておくのが重要です。
申告が必要になるかは個別事情で異なりますが、記録をきちんと残しておけば、確定申告が必要になったときにも対応しやすくなります。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、税務・法律上の助言ではありません。


